アクロバティック0.75

アクロバティック0.75 第3話(山勢修三)


 突然のメールですいません。私は山勢修三といいます。小学校の教師をしている者です。

『ある日、突然死にたいと思ったことはありませんか?』
 つい、この一言につられてメールを出してしまいました。
 はじめにお断りしておきます。私は死にたいと思っているわけではありません。
 ただのお節介は重々承知していますがどうしても一言いいたくて。

 死ぬのなんておやめなさい。

 あなたが何歳で、どこに住んでいて、どんな悩みを抱えているのかなんて知る由もないですが、安易に死を選ぶことで問題を解決しようとしているのならそれは単なる逃避に過ぎません。
 私でよければ相談に乗ります。話してみるだけでも多少は気が楽になると思うのです。
 そう、顔も知らない赤の他人なら、むしろ話しやすいのではないでしょうか。
 とにかく、絶対にお返事ください。
 いや、返事をしなくても構いませんので、どうか思い直してください。


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