ヤングサンデーコミックス(全5巻)
美貌の新人英語教師、恩田さゆりのムチャクチャな学園生活を描いた作品。
「他人から嫌われること」を極度に恐れる主人公は、いつも独り勝手にパニックに陥っている。だが、元来表情に乏しい彼女は生徒や同僚から「立派な先生」と誤解されてしまいがち。
そんな子兎のように怯える彼女は、やがて常軌を逸脱した行動をとり始める・・・
ギャグなのかシリアスなのか、なんとも受け止めがたいこの話。驚愕の最終話まで一気に読ませてくれること請け合いです。(ラストシーンは結構感動します)
なお、この作品にはちょっとしたいわくつきで、連載当時、あまりにも残酷なシーン(描写はむしろギャグなのですが、ストーリーが禁忌をおかしている)のため、出版社が自主的にその号の雑誌を回収したというセンセーショナルな事件がありました。(もちろん、その話は単行本未収録、新聞にも載りました。)
では、その問題のシーンを簡単にご紹介しましょう。
主人公は同僚教師及び生徒2人とハイキングで遭難。そこで出遭った少年が高熱に冒され死んでしまいます。空腹に耐えかねた主人公は躊躇うことなくその少年を焼いて食べてしまう。残った仲間たちも「ごめんね、ごめんね」と泣きながら、彼女に倣って人肉をむさぼり食らう・・・。
しつこいようですが、描写そのものは極めてギャグしてます。怖いどころか笑い(失笑?)さえ誘うシーンなのです。その証拠に人肉を食べて満腹になったその後、すぐに国道に出てしまうというオチがついているくらいですから、作者はあくまでギャグのつもりで描いたに違いありません。(しかし、『漂流教室:楳図かずお』でもこの手のシーンがあったんだけど、そっちのほうがずっとエゲツなかったと思う・・・ま、ギャグにしちゃったのがマズかったのかもしれませんね)
というわけで、誠に残念ながら上記のシーンはコミックスではバッサリ切られてしまったものの、変質教師恩田さゆりが犯す犯 罪の数々は圧巻です。とくとご覧あれ! | |
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