投稿小説

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のうがき   小説を書くのはとっても大変な作業です。
 特にも掌編小説というものはいかに無駄なく印象的に仕上げるかに腐心しなければなりません。ボク自身、これにはいつも悩まされています。
 そこで思いました。もっといろんな人の作品を読んでみたい!
 まったく私的な理由ではありますが、ここで皆様からの小説を募集いたします。
 次の投稿要領により、どしどしご応募くださいませm(. .)m
 はっきり申し上げて初心者大歓迎です!
 投稿作品の掲載を希望される方は、随時掲載していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。


投稿方法   テーマは「終局」とし、そのテーマに沿った内容でお書きください。(かなり広義にとらえていただいて結構です。)
  字数制限は4,000字以内とします。
  投稿はメールにてお願いします。作品のタイトル、ペンネームもお忘れなく。
 掲載は概ね一週間以内に行います。
 ←メール送信はこちらをクリック


投稿作品作品名をクリックすると投稿作品がご覧なれます。
作品名作者名
終局ayumi
その彼の名はモノトーン片桐 継
勝手に終局 〜THE終局OF『1/10の悪夢』(問題編)〜理由
ある二人の『終局』
『P』理由
終局-YUKKO SIDE-TSUKASA
忘れ物昼行灯
一人暮らし西風
鏡の世界かなこ
hiro
あいつがキレたhiro
終局への道程月影悠兎
別れ……夏秋花
宝ものつばさ 渉
終わらない夢佐伯 玲
愚者の終わり蒼き巡礼者
壊れた瞬間蒼き巡礼者
幻楼(ユメ)であるように踝 祐吾
そして、永久(とわ)に時が止まったzon
破滅への道皐葵(こうき)
犬の終局wz
探偵の非日常な日常仮面の男
新聞勧誘員〜ある男の終局〜toshi
終わりの日モリス


 (投稿例)
終 局


 すべての事象に終りはある。始めがあるからには終りがある。それは解りきった事実だ。
 だけど・・・
 あした、世界は終わる。
 あしたの地球はない。あしたの日付はない。あしたの僕はどこにもいない・・・
 なのになぜか街はあくまで日常と寸分変わらず動いている。
 みんな知ってるのだろうか?いや、知らないはずはない。もう逃れることはできないと誰もが知っているはずだ。
 
 
「・・・であるからして、1467年から11年間続いた応仁の乱は・・・」
 担任の八木先生最期の授業。生徒にも人気があって、ユニークで話のわかる先生だ。それにしても皮肉なものだ。あしたは歴史の年表に名を残すXデーなのに、それを教える者も教わる者もみんないなくなる。いつもは賑やかな教室も今日に限って波を打ったように静かで、チョークのこつこつという冷たい音がいやに大きく聞こえた。
 終了のチャイムと共に先生は全員にプリントを配った。
「宿題だ。あしたまでにちゃんとやってこいよ。予習も忘れるな。とくに井上、お前はな」
 そう言って常習犯の僕を指差す。
「きっと、やってこいよ」
 八木先生は白い歯をむき出してニッと笑った。何人かの女生徒が目を赤く腫らして聞いている。ずっと机に伏しているやつもいる。肩が小刻みに震えていることからも、決して居眠りをしているのではないことがわかる。
 下校時。教室でひとり帰る準備をしていると、元気者のゆっこが、汐らしく僕に紙袋を渡した。
「何だよ、これ?」
「プレゼント・・・誕生日の」
「え?でも・・・」
 僕が全部言う前に、彼女は走って教室を出ていった。僕の誕生日はちょうど一週間先なのだ。袋の中には編みかけの手袋が入っていた。渡すか渡すまいか散々迷ったに違いない。そうか、あいつ・・・。
 僕はその手袋をしげしげと眺めて苦笑いをこぼした。あいつ、ホント不器用なやつだな、僕の指は6本もないぞ・・・。あした絶対からかってやろう。
 嬉しいやら、悲しいやら、口惜しいやら、混濁した感情が胸の中で渦巻いていた。

 
 家に帰ると珍しく家族全員が揃っていた。父がいた。母がいた。兄がいた。妹がいた。食卓の会話はいつになく弾んだ。
 父が鍋をつつきながら言う。
「今度の日曜日、久しぶりにどこかに行くか?」
「遊園地がいい!」と手を上げて妹。
「たまには童心にかえって遊ぶってのも悪くないな」と湯気で眼鏡を曇らせながら兄。
「お天気良ければいいわね」と、鍋に野菜を足しながら母。
 夜も更けて、父の提案で、家族全員居間に布団を並べて寝ることにした。兄が明かりを消す。
 あしたまであと数時間。
 僕はみんなに『さよなら』を言うかわりにこう言った。
 『おやすみ』と・・・


   (了)      
 



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