アクロバティック0.75

アクロバティック0.75 第25話(山勢修三)

 こんにちは、山勢です。
 私的な話になりますが、息子の結婚が決まりました。
 寂しいような嬉しいような、とても複雑な気分です。
 しかし、やはり嬉しいという気持ちのほうがはるかに大きいもの。
 私の子供は息子一人だけだったものですから、本当に幸せになってもらいたいものです。

 ですが、いかんせん私は職場では肩身の狭い身。
 ずっと年下の教師が職務上、私の上役になっていたりするため、どうしても敬遠されがちなのです。
 そういった事情から、この喜びを多くの人に伝えたくても、なかなか思うにまかせない現状です。
 だからでしょうか、あなたには関係のないことだとは思いつつ、ついメールを出してしまいました。
 こんなどうしようもない私でも、生きていればいいことがあるものだと、熱いものがこみ上げてきます。
 やはり、生きていて良かった。
 今、心からそう思います。
 次にメールを差し上げるときは、是非私の過去をお話ししたいと思います。
 ささやかな贖罪ではありますが、これからは過去から逃げるのではなく、むしろ向き合って生きていきたいと思っています。
 決して誇れる父とは呼べないでしょうが、それでも恥ずかしくない父親としてこれからの人生を歩んで生きたい。そう思うのです。
 このメールがあなたにとって不快に感じたらお詫びします。
 しかし、生きるということはやはり素晴らしい。それをどうしても伝えたくて、分かっていただきたくて―――
 それでは、また明日。


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