アクロバティック0.75

アクロバティック0.75 第95話(ひろこ→棒太)

ひろです
棒くん、情報ありがとう!
君のメール読んでて鳥肌たっちゃった
2年前のしんじゅー組にも死亡者が出ていたなんて・・・
これは偶然?
いや、違う!
むしろ、それこそが山さんが殺された原因なんじゃないのかな?

これ追加情報だけど、理由さん、「hiro」って言葉にも反応していたの
あの人が山さんを捜すためにあんなカキコをしたのだとしたら、「hiro」=「山さん(山田裕司)」
そして、「山勢修三」=「理由」じゃないのかな?

>教師をしていると聞いたような気がするが、いかにもという感じだったそうだ。

いかにも教師って感じだったのは、山さんというよりむしろ理由さんの方でしょ
それに、「山田裕司」って「やまだゆうじ」とも「やまだひろし」とも読めるじゃない?
後者なら、HNの由来も納得がいくしね

つまり理由さんはなんらかの理由で「hiro」という人物を捜していた。
アタシのメール見てもらえればわかるけど、送信者名「hiro」ってなってるでしょ
これって、まったくの偶然なんだけど、理由(山勢修三?)さんはアタシをhiroさんだと早とちりしたんじゃないのかな?
知り合って間もないうちから、自分のことを知ってる人ではないですかなんて問い掛けてきたりして、今にして思うと、あれはカマをかけていたんだね

とかなんとか言ってても、どれもこれも憶測ばかり
真実の鍵はすべて理由さんが握っている
アタシ、ここ数日、毎日あの人にメールしてます

「元気ですか?」
「お返事ください!」
「どうしてるの?」

今度はアタシがしつこくメールを送る番
こうなってみて初めてわかった
理由さんはアタシのことを本当に心配してくれていたんだなって

言葉のウラを読んでばかりのアタシ
穿った目でしか他人を見れないアタシ
誰からも助けてもらえないアタシ
誰からも信じてもえらないアタシ

そんないろんなアタシが否応なしに見えてくる
理由さんの言葉を額面どおり受けいれることができなかった卑屈なアタシをあの人は見抜いていたのよ
だから・・・
だから、アタシのこと、心配してくれていたんだ
なのに、アタシは・・・

これからは自分と真っ直ぐ向きあって行こう
甘えた自分を捨てよう
自分の罪を認め、それでも生きていこう(詳しいことはあとで君にも教えるね)

他人の信用を得たければ、まずは自分が信用しなければならない
裏切りを恐れていたら前には進めない
他人の助けが欲しいなら、まずは自分が支えてあげなくてはならない
損得だけで動いては、人間らしくは生きれない

理由さんは、一度だって一緒に死のうとは呼びかけてはこなかった
アタシはそれを逆説的に受け取った
自ら死を決意するのを待っているかのように感じていた
でも違ったんだ
理由さんはアタシがしっかりするまで見守ろうとしてたのよ

理由さんと山さんの間にどんな過去があったかはわからない
理由(竜崎香苗)さんとの過去も・・・

でも今は・・・今のアタシは棒くんや壱ゐちゃんたちと気持ちは同じ
あの人と話したい!

今日もこれからメールを書きます
返事は来ないかもしれないけれど、素直な気持ちで言葉を綴ろう
まずは件名「ありがとう」にして・・・


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