第4章


第4章  【犯人】

 7月31日午後11時7分
 構成員の全員が各自の部屋に入ったという館内放送を確認した山口代理人は、説明会に同伴していた二人の【代理人助手】を連れて、2階廊下の階段の前に向かった。
 そこからは、まっすぐ廊下がのびていて、ゲストルーム全室の扉が見渡せた。
 山口から見て右手に手前から、
『0号室 螺子目康之』
『2号室 森岡千夏』
『4号室 鱒沢遙』
『6号室 石田サチコ』
『8号室 菅野祐介』
 左手には、やはり手前から
『1号室 堀切数馬』
『3号室 松本浩太郎』
『5号室 平一』
『7号室 室町祥兵』
『9号室 伊勢崎美結』
 さあ、一体誰が出てくるのか?
 出てきた人物がすなわち【犯人】である。
 やがて、ひとつの扉が開いた。
 出てきた人物に山口が歩み寄る。
「あなたが【犯人】ですか?」
 【犯人】は頷いて、『赤い怒れるカード』を提示した。
「確かに間違いありませんね。それでは改めて……」
 山口が【犯人】に右手を差し出した。
「よろしくお願いします」


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