或る老人たちの会話

 




【或る老人たちの会話】
[本当にあったことわざシリーズ]
佐藤斎藤犬の糞
意味:ありふれていることのたとえ
コメント:佐藤さんはともかく斎藤さんはソレホドでもないのでは?
で、おなじみのヒカコラですよ、こんにちは!


「おい、今度の知事選、苦戦を強いられそうだってな」
「さあね、マスコミが言ってることなんてアテにはならんよ」
「身内びいきやら出張費問題やらタイミングを計ったかのようにこの時期になってイロイロ叩かれているのには、あんたの再選をなんとしても阻止したい何者かの思惑がからんでいるんじゃないのか」
「関係ないね。だいたい次の選挙で当選すれば78まで働かなきゃならん。俺としては都民がノーというなら降りてやったっていいくらいに思ってるんだ。早く年金生活したいしな」
「ふん、負けたときの言い訳か。珍しく弱腰じゃないか」
「いやなに、たしかに心配してないわけでもないんだ。俺に対するアレルギーを持ってる人間なんてゴマンといるからな。反現職の票が某野党の候補者に流れたら俺も危ないだろう」
「なんのなんの、大洪水だって水の流れを分散すれば恐れるに足らずだ」
「ほう、どういう意味だい、そりゃ」
「あんたが都知事に初当選したときだって候補者が乱立しただろ。だから取れたようなもんだ。あれが1対1の戦いだったらあんたみたいな変わり者が当選できたとは到底思えんしな」
「おい、それは言い過ぎだろう。それに俺は前知事よりかは働いているつもりだぜ?」
「はん、前知事よりカネ遣いも荒いがな。まあとにかく候補者が乱立すれば現職有利ってことさ。反現職の票を数名の候補者で分け合うことになればそれは死に票。あんたにとって脅威ではなくなる。そうだろ?」
「しかし某野党が候補者を一本化してくることは必至だぜ。なんでも党の幹部クラスを立てるとか息巻いているらしいじゃないか。あまり老人を苛めないでくれよ、だな」
「だったらあんたがもうひとり候補者を擁立すればいい。反現職カラーを色濃く出したマスコミ受けのする個性的な候補者をね」
「俺が俺を批判する候補者を見繕うだって? ずいぶんと奇天烈な発想だな」
「むろんあんたは表向き困惑しているようなそぶりを見せなければならん。出来レースだってことがバレてしまっては元も子もないからな」
「ほう、それで誰か適任がいるのか、マスコミ受けする反現職に」
「決まってる、俺だ(ニヤリ)」
「な、なんだって!」
「俺は知事になる気なんてサラサラないが立候補すれば俺自身のいい宣伝になる。マスコミどもの前であんたの名前を連呼すればあんた自身のいい宣伝にもなり、あんたを批判する票を分散する受け皿にもなれる。昨日の友は今日の敵ってな。せいぜいあんたの引き立て役になってやるさ。これぞまさに石原劇場ってね。どうだ、お互い悪くないハナシだろ?」
「まったく呆れた男だな。やはり建築家というのは変人が多いのかね」
「よくいうよ。物書きという人種だって負けず劣らずの偏屈ぞろいだろうに」
「わはは、確かに」
「わはは……はわっ、入れ歯が抜けっ――」


えーと、言うまでもなく100%フィクションです。こんな舞台裏、絶対にありえないでしょう。
でも物書きって人種はこういうことを妄想するのが大好きなんですよ。いやホント困ったもんです、ハイ。
that's all(反省)


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