赤ちゃんはモノじゃない!

 




【赤ちゃんはモノじゃない!】
ローカルニュースにおける郷土力士の勝敗速報(特に幕下)は本当に必要だろうか?
で、おなじみのヒカコラですよ、こんにちは!


熊本市がついに赤ちゃんポスト設置許可を発動しました。
これを受けた慈恵病院は早速工事に取り掛かり、早くて今月中にはオープンする予定とのこと。
これまで国内初の赤ちゃんポストの誕生に賛否両論ケンケンガクガクされてきたわけですが、とうとうやっちまいました。
争点としては死んでいたかもしれない命を救うという長所を採るか、安易な捨て子の助長という短所を採るかというところでしたが、ヒカコラ的には俄然ノーグッド、赤ちゃんポストの設置には猛反対でございます。
だってね、赤ちゃんを死ぬとわかっていながら遺棄したり虐待したりするような親がですよ、わざわざ赤ちゃんポストまで届けに来るわけないじゃないですか。
そもそも赤ちゃんポストっていうネーミングからして気に食わない。赤くて冷たい鉄の箱の中に生まれたばかりの赤ん坊が隙間なくみっちり詰め込まれている様子を想像するに吐き気が込み上げてきます。まあこれはボクのみならず世間一般の見解であるらしく慈恵病院ではこうのとりのゆりかごと呼ぶことにしたそうですが、はぁ?って感じです。
仕掛けとしては病院の外壁に設置された無人の専用窓から赤ちゃんを差し入れカゴに置いて窓を閉めると、警報が鳴り病院のスタッフが駆けつけるというもの。
窓はステンドグラスだし、監視カメラが作動するのは親が去った後という個人情報保護の徹底っぷり。こりゃまるで消費者金融の無人契約機みたいなものですよ。ていうか赤ちゃんの人権はどこにあんのよってハナシです。(それゆえに赤ちゃんをモノ扱いするような"赤ちゃんポスト"なるネーミングが生まれたのかもしれません。)

ヒカコラが予想するに、赤ちゃんポスト設置の暁には、今まで経済的理由などから子どもを捨てたくても死なせてしまうには忍びなく捨てられないでいた親たちがものすごい勢いで全国から殺到するに違いありません。(なにしろ子どもを捨てることを許可するという国家のお墨付きですからね。)
赤ちゃんポストの前で恥知らずな親たちが気まずそうに列を成し順番待ちしている姿が目に浮かぶようです。要するに、もはやプライバシーもへったくれもない状況になるわけですよザマアミロ。
まあ、そんなこんなで赤ちゃんポストの利用者が増えていけば集団心理ってヤツも手伝い、赤ちゃんを捨てることに対する罪悪感も薄れ、よりいっそう捨て子が増えることでしょう。
さすれば里親や養護施設などの受け入れ側が圧倒的に不足する。やがて病院は「本日の受付は終了しました」と赤ちゃん窓口を閉鎖し受付人数を制限しはじめる。せっかく遠路はるばる赤ちゃんを捨てにやって来た親たちもこれにはガッカリ。ええい、めんどくせえ、旅の恥はかき捨てだ、とばかりに赤ちゃんをコインロッカーに押し込んでトンズラかますってな展開もあるやもしれません。さらには熊本市内のコインロッカーの3つに1つは赤ちゃんが入っているなんて都市伝説がまことしやかに流布されたりして……

こうなっては遅いのです!

厚生労働省及び熊本市並びに慈恵病院よ、今一度考え直してほしい。
あなたがたは究極のセーフティネットを作ったつもりでいるかもしれないが、実はとんでもない悪しき受け皿を作っているのだ。
赤ちゃんポストの運用が始まり、その結果を見てからの対応では遅い。撤回するなら今のうち。早くオノレの犯した大罪に気づいてほしい。
世の中には子どもが欲しい夫婦はたくさんおりますよ。でもね他人の子どもでもいいから欲しいという夫婦はそうそういるもんじゃあない。
それにこの赤ちゃんポスト、赤ちゃんを置いていく際に、やっぱり自分で育てようと思い直したときのために2枚1組の割符も用意しているとか。
なるほどこれも必要な処置ではあるが、むしろ悪用される危険性が高いのではなかろうか。たとえばとりあえず1年だけ預けておきたいという感覚で利用する人も出てくるんじゃないだろうか。ちょっと長めの託児施設、しかもタダだし、みたいなスーパーイージーな発想で利用されたらたまらんでしょう。それこそ救えるはずの命さえも救えない、なんてことにもなりかねないのです。
人間はエゴの塊だ。それを否定してはいけないし、なくすことは絶対に不可能です。法整備うんぬんという話題もしきりに挙がっているけれど、むしろ赤ちゃんポストの運用方法そのものがあまりにも性善説に基づきすぎているのではないかと危惧してやまない今日この頃。
これではまるでこうのとりのゆりかごならぬ好都合なゆりかごである。
that's all


BACK   NEXT
ヒカコラTOP

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送