超絶推理★犯人は君だ！

【超絶推理★犯人は君だ！】

　　[ジュンくんとパパ(２)]
「パパ、ベーゴマ教えてよ」
そう言ってジュンくんがベーゴマを差し出してもパパは背を向けたままテレビゲームに夢中です。
「ジュン、見てのとおりだ。俺は今手が離せない」
「じゃあ後でもいいよ。ねえ、パパも子どものころ遊んだんでしょ、ベーゴマ」
パパは一瞬だけ振り返りジュンくんを一瞥して鼻をならしました。
「ああ、やったな。昔はこういうテレビゲームがなかったからそんなくだらん玩具で遊ぶしかなかった。いやな時代だった」
「あ、パパ、ベーゴマやっぱりいいよ。じゃあボク先に寝るね。おやすみなさい」
「うむ」
部屋を出がけにジュンくんが冗談交じりに言いました。
「そうだ、パパ。ゲームは１日１時間までだよ」
「違うぞジュン。大人は１日２４時間までだ」
「え～、ずるいよ、それ」
「ずるいのは大人であることのなによりの証拠だ」
「パパ……」
で、おなじみのヒカコラですよ、こんにちは！

７月に入ってから次々と発見されている謎の包み。
トイレに置かれた手紙と１万円札。
北は北海道、南は沖縄まで、既に１８都道府県で４００万円を超える同様の包みが発見されている。
別にこれ自体犯罪行為というわけではないのだが、あえてここでは犯行・犯人と呼ばせていただく。
この珍事に犯人は誰で何のためにこんなことをしているのか様々な憶測が飛び交っている。
筆跡や文面から判断して、どうやら同一人物の単独犯であることは間違いなさそうだ。
手紙の内容から察するにカルト教団などの宗教関係者ではなかろうかとか、置かれた場所から察するに社会保険庁の職員ではなかろうかとか、いやいや一般市民による公務員に対するアンチテーゼに違いないとか、はたまた単なる愉快犯に決まっているなどなど意見は大きく割れている。

これはもう、見ちゃいられない。
君ら手ぬるいわ、と思わずにはいられない。
こんな簡単な謎も解けないなんてどうかしている。
そこで今回、我がヒカコラ探偵局もこの推理合戦に参戦の名乗りをあげさせていただこうという趣向である。
犯行の状況を整理分析し、犯人の人物像を丁寧にプロファイリングしていけば事の真相など自明の理。
はっきり言って当局にかかれば個人名を特定することさえも容易いことである。
それでは早速、順を追って分析していくとしよう。

ヒカコラ検証　その１　　手紙
「遺産金」という表現　→　潤沢な資金の所有者である
「修行の糧」などの上から目線　→　人を見下す（小馬鹿にする）高慢な性格
難解な語句を多用する　→　ＩＱが高いと思われたい深層心理
ワープロを使わない（使えない）　→　高齢者である
１通１通が達筆な手書き　→　自己顕示欲が強い、クリエイティブな仕事（芸術家など）
黒のサインペンを使用　→　黒色にこだわりを持つ

ヒカコラ検証　その２　　場所
置き場所の大半が役所　→　役所にゆかりがある
県庁、市役所、区役所　→　国の機関にはあまりゆかりがない
男子トイレ　→　男性である
北海道から沖縄まで、平日の犯行　→　自由に使える時間が多い、サラリーマンではない
公衆トイレなどには置かない　→　ネコババされる可能性が低いため寄付が主眼ではない

ヒカコラ検証　その３　目的そして結論
これだけ手間ひまをかけている以上、犯人が最後まで姿を隠しているとは思えない。
ワープロではなく手書きの手紙にしたためたのも、のちに名乗りをあげたとき本人である証拠として筆跡鑑定で証明してもらおうという思惑ではなかろうか。
また、手紙の文章の額面どおり誰かにお金を与えるのが真の目的でないことは間違いない。
ただ単純に恵与したいのならばトイレなどに放置せず、その建物内のしかるべき窓口に持ち込めばよい。そのほうが正面きって感謝されるし気分もいいだろう。
つまり、マスコミに取り上げられるなどして世間の注目を集めることこそが犯人の真の目的であると言えよう。
だが単なる愉快犯でもなさそうだ。
今はタイミングを見計っているのだ。
私がやりましたと大々的に公表するその時を見定めているのである。
結論は出た。
犯人の真なる目的は売名行為である。
では、そのお騒がせな人物とは一体誰なのか？
ここまで検証してきた条件にすべて合致する人物を私は一人だけ知っている。
おそらくみなさんもよくご存知の人物である。
その人物とは―――

ズバリ、この人！
そう、黒川紀章氏だッ！

金と時間を持て余す高齢者！

先の東京都知事選での惨敗も記憶に新しい役所にゆかりのある人物！

都知事選で見せた数々のトリッキーな行動も犯人像とぴったり一致する！

犯行が頻発しはじめたのは都知事選で賑わう４月から！

そして東京都庁のトイレに置かれたのは都知事選のわずか２ヵ月後というタイミング！

様々な符号が彼を犯人と示している。
目的は順当に考えると次の選挙に向けての演出の一環とも取れる。
だが一方で彼は世界的な建築家でもある。
してみると犯人が訪れた役所等は老朽化が進んでいる建物が多いようだ。
庁舎新築の際はこの私が図面を引いてさしあげようという魂胆が隠されているのかもしれない。
以上証明終了。

ということで、数々の状況証拠からヒカコラが自信を持って提唱する黒川紀章犯人説。
みなさんはどう思われただろうか？

ただひとつこの推理の重大な欠陥は、もしも黒川氏が犯人だったら、あれほどの有名人が誰にも目撃されていないってのはスンゴイ不自然だよねっ☆
……ってことなんですけどねっ☆
that's all（ていうか、そこまで暇人じゃないしねっ☆）

ＢＡＣＫ　　　ＮＥＸＴ

ヒカコラＴＯＰ

SEO		[PR] 爆速!無料ブログ無料ホームページ開設無料ライブ放送