そのカード、本当に必要ですか?

 




【そのカード、本当に必要ですか?】
ネクタイをクリーニングに出すタイミングがよくわかりません。
で、おなじみのヒカコラですよ、こんにちは!


先月から試験的に導入されているタスポ(taspo)をご存知でしょうか。
非喫煙者にはどうでもいいハナシかもしれませんが、自動販売機でたばこを買う際に、年齢認証のためタスポという専用カードが5月から全国的に必要となるんです。
タスポの取得は当然タダですが、なにしろその手続きが超めんどい。

 1 申込書を手に入れる。
 2 顔写真を用意する。
 3 身分証明書(免許証など)のコピーを用意する。
 4 申込書に記入する。
 5 ポストに投函する。

ねっ、めんどいでしょ?
当然、申込件数は伸び悩んでいるわけですが、それ受けて言い出しっぺの財務省が、「タスポがなくても運転免許証があれば、たばこを買えるようにしちゃってもいんじゃね?」なんてことをサラリと言ってのけた模様。うひゃあ。
これってもう大前提ガタガタじゃないですか。迷走しすぎ、弱腰も甚だしいですよ。じゃあ、今まで申し込んだ人は何なんだってハナシですよ。
タスポの登録者数がそれなりに少ないであろうことは誰でも充分に予測しえたこと。
だったら何ゆえ、はじめから免許証による年齢認証を考えなかったのか。何を今更ではありませんか。
そもそも未成年者の喫煙は法律で禁じられているとはいえ、未成年者の喫煙による当事者以外への被害はハッキリ言って皆無に等しいのです。
寿命が縮まろうが、背が伸びなかろうが、子どもを産めなかろうが、そんなものはすべて本人に跳ね返ってくるだけのこと。いわば自己責任ですよ。
第一、たばこの自販機なんて大昔から存在していたのに何を今更(2回目)。
それに、自販機の購入で年齢認証するなら、店頭で買うときも身分証明書の提示を義務づけるべきではないでしょうか。
自販機で買えなくなっても、今までどおりお店で買うことが出来るのならば、これはもう片手落ちもいいところ。
こんな中途半端なことをするくらいなら、いっそ自販機自体を撤収してしまえばいい。その方がまだ整合性が取れるというものです。
しかもタスポカードには、ご丁寧に顔写真が貼られており、譲渡や貸与を禁ずる旨が記載されているそうですが、それを本人が使用したかどうかをチェックする術は実態としてなく、また、これを取り締まる罰則もない。これもまた片手落ち。そこまで厳格にやるならば、指紋認証くらいしないと意味がありません。

とまあ、そこへもってきて、降って沸いたような免許証による年齢認証案。何を今更(3回目)と罵られても文句は言えません。
たしかにこれなら、まずもって他人に譲渡されることはないでしょうよ。
だけど、だったら最初からタスポなど作らず、免許証での認証だけにするという選択肢もあったのではないでしょうか。
ちょっと乱暴な発想かもしれませんが、成人の8割が免許証を持っているのですから、あと2割のうちの喫煙者には、店頭で買っていただくということでもよかったのではないかと、そんなふうに思うんです。
とはいえ、今となっては後の祭り。タスポ対応自動販売機は既に一部で稼動しているし、一度走り出したものはなかなかとめられないのが世の常。たぶんこのまま、なし崩し的に行くのでしょうね。
それにつけても、タスポ導入にかかったシステム開発費やら設備投資費やら人件費やら広告費やら、想像するだけで目眩がしてきます。
結局、一番泣いたのは自販機の改修を余儀なくされた小売店であり、一番笑ったのは膨大な規模の受注を受けたシステム開発業者と悲喜こもごも。
おやおや、これと似たような現象が以前にもあったような……
そう。これは2000円札発行以来の財務省の大罪、無駄遣い、勇み足であったと認識する日はそう遠くない気がします。
that's all


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