【戦いの軌跡、その結末】
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沙粧たちの命を賭けた戦いの記録をどうぞ。
BＡＴＴＬＥ１ 沙粧妙子 VS 谷口光二
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逃走中の連続殺 人犯、谷口が最後の勝負に出た。 谷口は、沙粧の妹、美代子をたぶらかし、君のお姉さんに会ってみたいという。 妹からの電話を受け、直感的に妹の恋人が谷口だと悟る沙粧。 沙粧は何も知らない妹とともに、妹の恋人役を演じながら、自分の帰りを待つ谷口の姿を想像し、慄然とする。 沙粧は車を飛ばし、ひとり自宅へと向かう。 車を路駐した沙粧が、銃を構え、玄関の前でヒールを脱ぐ。 いつ出てきても対応できるよう慎重にドアを開ける。 カメラワークも沙粧視点で緊張感を増す。 リビングまでたどり着くと、美代子がひとりテーブルについていた。 安心した沙粧は、銃を下ろし、ベルトに差し込む。 とたん、美代子の後ろに隠れていた谷口が現れ、ナイフを美代子の首に突きつけた！ しまった！ しかし、今さら銃を抜いても、その間に妹は刺されてしまう。 谷口「なんだ、ウケると思ったのに」 美代子「ゴメンね、彼、お姉ちゃんを笑わせるんだって」 谷口「ケーキ買ってきたんですよ。ボク切りますから」 テーブルの上にケーキの箱。 谷口は美代子の隣りに座る。 ケーキを切ると言う口実で、ナイフは手に持ったままの谷口。 手も足も出せない沙粧はおとなしく向かいの席につく。 ひとり何も知らない美代子は無邪気にお互いを紹介する。 美代子にとって二人は、初対面の姉と恋人。 しかしその実は、既に何度も会っている刑事と犯人。 ひとりノーテンキな美代子を挟んで緊張感びりびりの沙粧と谷口という構図が面白い。 沙粧「美代子、コーヒー淹れて」 頷いて立ち上がる美代子の腕を谷口が優しく掴む。 谷口「ここにいて」 美代子「でも・・・」 沙粧をじっと見つめる谷口。 その目は雄弁に語っている。 妙なマネしたら、どうなるかわかってるだろう。ボクはあなたと話しをするためにここへきたんだ。 沙粧、根負けして、「いいわ。私が淹れる」 なかなか隙を見せない谷口。 どう切り崩す、沙粧！ 沙粧、谷口、美代子。この３人なら当然、美代子が話題の主導権を握ってしかるべきなのに、ひとりだけ話が見えていない美代子はむしろ邪魔者、蚊帳の外。 実際、先刻から話しているのは、沙粧と谷口だけだ。 何かおかしい・・・。二人の会話に疑問を抱き始める美代子。 「妙子が一番大切なものを失えばいいんだ、それも目の前で！」 谷口の決定的な言葉からようやく身の危険を感じた美代子が逃げようと席を立つが、時既に遅し。谷口に捕まってしまう。 美代子、恐怖で声も出ない。 その時、携帯電話のベルが鳴る。松岡からだ。 一瞬、谷口の気が携帯に逸れた！ 沙粧はそれを見逃さない。 コーヒーを谷口の顔にぶっかける。 谷口「アヂッ！」 すかさず、ショルダーバッグも投げつける沙粧。 美代子、隙をついて谷口の腕から逃れる。 銃を抜く沙粧。 おおっと、見事な３段攻撃。 しかし、谷口も負けてない。 テーブルをひっくり返してガードする。 銃声。当たらない！ 静かな心理戦から、アクティヴなバトルへ移行か？ 形勢不利と見た谷口、窓ガラスに体当たりし、路上に飛び出す。 飛び出した谷口の前に、ヘッドライト。 そして、ブレーキ音。 一方、沙粧は美代子に「大丈夫。心配ない」と肩を抱く。 すると、外から車の排気音が聞こえてくる。 谷口、車にひき逃げされた？それとも、車を奪って逃走したのか？ 外に出ると、車が走り去っていくところだ。 あたりには誰もいない。 追わなければ、見失ってしまう！ 沙粧は路上駐車していた自分の車に乗り込みキーをまわす。 そこへ、いきなり後ろから手が伸びてきて、沙粧の首を乱暴に掴む。 谷口だ！谷口が後部座席に隠れていたのだ。 谷口「よく確かめないと」 得意げに忠告する谷口。 なるほど、これには視聴者の大半がダマされたのではなかろうか。 きっちり裏をかかれ、マジでビビった。 沙粧の細い首筋にかかった谷口の指に力がこもる。 沙粧、気が遠くなる中で、ギアをバックにいれ、アクセルを踏み込む。 谷口「うおっ！」 すかさず急ブレーキ。 慣性の法則に従い、後ろの座席から前の座席に投げ出される谷口。 沙粧はすばやく銃を拾い、谷口のこめかみに銃口をつきつける。 谷口「さすがだな、妙子」 うむ、同感である。 しかし、結局谷口に反撃されて、逃げられてしまう沙粧。 そして、沙粧ＶＳ谷口の対決カードはこれが最後となる。 美代子は無事に守ったが、谷口には逃げられたので、どっちが勝ったともいえませんな、こりゃ。 〜第３話 青春の殺 人者の涙より〜
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