トモくんの生活と性格

LESSON10 トモくんの弱点


トモくんは明るいところでは眠れない

ボクは明るくないと眠れない



昔から暗いところはダメだった

典型的な暗所恐怖症というやつだ

そんなボクが夜眠り朝起きるという極めてまっとうな職業を選んだのはある意味奇跡といえる

それまでのボクは可能な限り朝眠り夕方に起きるようにしていたのだから

ボクは決して闇そのものが怖いわけじゃない

むしろそれは引き金に過ぎない

誰でも子供の頃は闇が怖かったはず

闇は常に脳裏に語り(騙り?)かけてくる

死の恐怖を

死の痛みを

生の苦しみを

生の儚さを

子供はやがて大人になりそれらを忘却の彼方に押しやってしまう

死を恐れる気持ちは誰しも潜在的に持っているが、それを深く考えることがなくなっていく

厭な現実はなるべく考えないことにしよう、遠ざけてしまおう

そう学習するからだ



ボクが暗いところを嫌うように、トモくんにもウィークポイントはある

それは子供だ

精神的子供じゃなく、ビジュアル的な子供、特に嬰児がダメらしい

まあ尤も、嬰児なんてそうそう見るもんじゃない

彼女は幼稚園児くらいの子を見かけたりすると露骨に顔を顰めて目を逸らす

まるで、道端に落ちている犬の糞を見つけてしまったかのように

まるで、道端に落ちている犬の骸を見つけてしまったかのように

いやはや

屈折してるね、君も



それにしても、こんな決定的な生活観の違いがあってもなお、続いてるボクらってスゴイよね、ほんと

やっぱりこれって愛の力ですか?

それとも血の絆?

ま、どうでもいいんだけどね

平然と禁忌を犯すボクらはどうせ畜生以下なんだから

ボクらふたりとも畳の上じゃ死ねないね

というか、死にたくはないな

畳の上だけでは・・・


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