大岡様にお願いしよう!

 




【大岡様にお願いしよう!】
問題:顧客に向けて郵送される宛て名広告「DM」とは、何の略でしょう?
和希沙也「だしたらもどってきた」
>ある意味天才
で、おなじみのヒカコラですよ、こんにちは!


えー、たくさんのお足運びありがとうございます。
さて、春になるとプロ野球開幕ですが、パウエル選手の二重契約でオリックスとソフトバンクがなにやら揉めているようでございますな。
なかなか落としどころが難しいやっかいな問題ではありますが、こんなもの大岡越前守にかかればあっという間に解決するのでございましょうけれども―――
「一同の者、おもてを上げい」
ふすまを全開にしてお白州に現れた大岡越前の眼下には、西洋人ぱうえるを挟んでオリ蔵とソフトの介が神妙な面持ちで正座しております。
「そちたちの言い分はあいわかった。オリ蔵、ソフトの介ともにそこのぱうえるを春から奉公人として迎えたき儀、今もその志に相違ないな」
越前守が尋ねると、オリ蔵、ソフトの介、共に口をそろえて「無論でございます」と答えます。
「先に念書をかわしたのはこのわたくしめにございます。それを後からこのソフトの介が横車を押してきて……」
「何を申すか、オリ蔵殿、そのような話は聞いておらぬ。そもそもこちらの方が高いきんすを払うと言うておるのだ。当然我が方が迎え入れるのが筋というものであろう」
と、まあ双方一歩も引く様子はございません。
「双方の言い分はようわかった。しからば双方、おのおのぱうえるの腕を持て」
言われるままに腕を取るオリ蔵とソフトの介。
「それでは互いに引っ張り合うが良い。見事奪い取ったほうをぱうえるの奉公先といたす」
さあ、ふたりとも目の色が変わります。汗をかきかき大男を引っ張りあっての争奪戦でございます。
しかし、あまりに加減容赦なしに引っ張りあうものですから、さしものぱうえる、痛い、痛いと泣き喚く始末。
すると、オリ蔵、急にその手を離してしまいました。
「やったやった、これでぱうえるはわたしのものだ」
ソフトの介、大喜びで飛び上がります。
そこへ大岡様が待ったをかけました。
「あいや待て。ぱうえるは先に手を離したオリ蔵のものである」
当然、ソフトの介は納得いかない。猛然と抗議するわけですな。
「なぜでございます。奪い取った方にぱうえるを渡すとお奉行様はおっしゃられたではございませぬか」
すると大岡様、待ってましたとばかりにおっしゃった。
「真に大切に思うなら痛がって泣く者をなおも引っぱったりはせぬであろう。つまるところ心よりぱうえるを必要としている者は先に手を離したオリ蔵である。よって、来期のぱうえるはオリ蔵の奉公人として存分に働くが良い」
決まった。
大岡様、心の中でガッツポーズです。
ところがどっこいソフトの介、まだ引き下がらない。
「お待ちください。大岡様ともあろうお方がこのような不公平なお裁きをされてはいかがなものかと存知まするが」
「なんと。言うにことかいて不公平な裁きとな。全てはそちの強欲が招いた結果であろうに」
「そうではございません。オリ蔵が私より先に手を離したのにはわけがあるのでございます」
そしてソフトの介、鬼の首をとったりとばかりに鼻息荒く言いました。
「だって、オリ蔵が引っ張った腕、利き腕だもん」
「うげっ……」
下あごをカクーンと下げて、マヌケ面を露呈する大岡越前守。
利き腕を壊しては投手として使い物にならぬ。
なるほど、オリ蔵が先に手を離したのは尤もな道理である。
決まったと思いきや、物言いが入りすぐさま反論できない。
大岡越前守、大ピンチ。
「こ、こ、この裁きは延期といたすっ!」
なんと大岡様、さっさと退出されてしまわれた。
いやはや、投手の問題なのにフォーク(ボール)ではなくスプーン(さじ)を投げられてしまったようでございます。
おあとがよろしいようで。
that's all(次回、大岡裁きリベンジ)


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